念を刻む

uizcatchthebeat2008-12-19



大掃除という名の
無間地獄中
この盤を見つけた。
発売時に買ったけど
触れてなかったんだなあ。


宇川氏の凄さって
現代アートに関する素地が
薄い身にしてみると
いまいちピンと来ない。
えーと、
誰か三行で説明を
現代アート
「分からんヤツが馬鹿」とか
「既成のモノの超克」て文脈で
全て逃げ場が用意されてる気がするのは
オレの思考が自由ぢゃないからですか、そうですか。


アルバムまで興味なし、
シングル出してくれて良かったな、と。
てか卓球×ショーケンぢゃなきゃ
そもそも興味持たない、とゆー。
結果、卓球やショーケンの音楽を既知な者にとって
単純な加算以上のものは見出せなかった。


過去作を愛でてきた者にとっては
ショーケンの最新音源て意味での価値。
あまりインタビューを積極的に受けるヒトではないし
音楽活動そのものが深く語られることも少ない。
90年のライブの声の不調、
04年の変わり果てた声、
の原因が、
ようやく本人の発言で

ショーケン

ショーケン

で、理解、納得できた。
音楽キャリアの絶頂は
アンドレ・マルロー期であった、
2003年の復活はやる価値はあったが
明らかに準備不足だった、
右耳の失聴と声帯の酷使によって
声が大変厳しい状態にある、
のだと。


なので
この曲の情報を聞いたとき
また録音物が世に出ることの嬉しさ以上に
不安があった。
結果、ああ、こういう方法があったのか、と。
ブルースハープの技は言わずもがな。
歌に関して
「素材」(しかも劇薬級の)として処理されることで
曲に強烈な刻印を残す。
40代でカリスマとしてのショーケン
クラブミュージックの機能性を
両方理解してる宇川ならではの仕事。
ショーケンファンとしても頭を垂れざるを得ない。
と、共に過去を焼きなおすのではなく
ショーケンの思い通りにならない肉体に
徹底的に向き合ってなお表現に落とし込もうという念、
やはりディスコグラフィーの最新欄に
しっかり記すベキ一曲でありましょう。


惑星のポートレイト 5億万画素

惑星のポートレイト 5億万画素